stylesheet

2026年10月9日金曜日

蜘蛛は網張る私は私を肯定する(種田山頭火)

死者はどこにいくのか。天国か地獄か涅槃か。それらが危機的状況にある。墓仕舞いが増加している。

その兆候は19世紀のニーチェの頃からあった。神は死んだというザラトウストラの言葉はその現れだろう。

宗教から生れ出た科学が、神や仏を世界の中心から押し出そうとしている。自然とそれらと深く結びついたものが消えてゆこうとする。

三途の川、閻魔など十王による裁判、極楽浄土という世界観。イザナギは黄泉国に毎日1000人を迎えいれる。数万年前から人間は死者の行く末を創造してきた。鳥葬にもそれはある。

山の方にある白い天井では蜘蛛が巣を張ろうとしている。

今更、涅槃でもないか、とも思う。だがその代替として現代は異世界転生を提案する。

死者は異世界に転生し、魔法の世界であろうとどこであろうと、いま頃は野原を街に向かって歩いている。それで十分だ。いつかその世界で出会う事もあるだろう。その時にはその異世界での冒険譚を聞かせて欲しい。聡明で決断力のある冒険の数々を。

それは肯定される。


0 件のコメント:

コメントを投稿