stylesheet

2019年11月24日日曜日

\(\scriptsize{30 \div \frac{1}{3}}\)

関連記事

割り算 In this Site

概要

\(\scriptsize{30 \div \frac{1}{3}}\) は \(\scriptsize{30}\) を \(\frac{1}{3}\) で割ること。これは\(\scriptsize{30}\)の中に \(\frac{1}{3}\) が幾つあるかを数えるのに等しい。

この場合、\(\scriptsize{30}\) を \(\frac{1}{3}\) で割っても良いが、 \(\scriptsize{30 = 30 \times 1}\) なので、 \(\scriptsize{1}\) を \(\frac{1}{3}\) で割ってから \(\scriptsize{30}\)倍してもいい。\(\scriptsize{30}\)の中に\(\frac{1}{3}\)が何個あるかを数えるのと、\(\scriptsize{1}\)の中に\(\frac{1}{3}\)が何個あるかを数えてから\(\scriptsize{30}\)倍するのも同じ作業だ。

\(\frac{3}{5} \div \frac{1}{4}\)

この考えは \(\scriptsize{\frac{3}{5} \div \frac{1}{4}}\) であっても同じであるから、
  • \(\frac{3}{5}\) の中に \(\frac{1}{4}\)が幾つあるかを数えても
  • \(\scriptsize{\frac{3}{5} = \frac{3}{5} \times 1}\) なので、 1の中に \(\frac{1}{4}\) が幾つあるかを数えてから\(\frac{3}{5}\)倍しても
  • \(\scriptsize{\frac{3}{5} = \frac{1}{5} \times 3}\) なので、 \(\frac{1}{5}\) の中に \(\frac{1}{4}\) が幾つあるかを数えてから\(\scriptsize{3}\)倍にしても
  • \(\scriptsize{3}\)の中に\(\frac{1}{4}\)が幾つあるかを数えてから\(\frac{1}{5}\)倍しても
同じはずである。

\(\frac{3}{5}\) の中に \(\frac{1}{4}\)が幾つあるか\(\scriptsize{\frac{3}{5}\div\frac{1}{4}=\frac{3}{5}\times{4}=\frac{12}{5}}\)
1 の中に \(\frac{1}{4}\) が幾つあるかを求めてから\(\frac{3}{5}\)倍\(\scriptsize{1\div{\frac{1}{4}}=4, 4\times\frac{3}{5}=\frac{12}{5}}\)
\(\frac{1}{5}\) の中に\(\frac{1}{4}\) が幾つあるかを求めてから 3倍\(\scriptsize{\frac{1}{5}\div\frac{1}{4}=\frac{4}{5}, \frac{4}{5}\times{3}=\frac{12}{5}}\)
3 の中に\(\frac{1}{4}\) が幾つあるかを求めてから\(\frac{1}{5}\)倍\(\scriptsize{3\div\frac{1}{4}=12, 12\times\frac{1}{5}=\frac{12}{5}}\)

まとめ

これは、次のように計算できる事を示す。
\(\scriptsize{(A \times B) \div C = A \times (B \div C) = (A \div C) \times B}\)

分数で書くと分かりやすいはずだ。
\(\scriptsize{\frac{A\cdot{B}}{C} = {A}{\frac{B}{C}} = {\frac{A}{C}}{B}}\)

2019年11月23日土曜日

星々の歌、大地の声

ある日、神は純粋な天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。酸素をたくさん吐き出して空を変えている。僕はこんな変わり続ける星には居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し水星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。空が光ったり水が風に舞っているよ。僕はこんなに動きの多い星には居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し海王星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。たくさんの命が相手を狙っているよ。僕はこんな騒がしい星には居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し木星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。雪と氷がどんどん溶けて消えてゆくよ。僕はこんなに暑い星に居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し天王星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。いつも何かが爆発して鳴り響いているね。僕はこんなにうるさい星には居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し土星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。殺しあうのが楽しいみたいだよ。僕はこんな悲しみの星には居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し火星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。みんなキラキラと光るものを巡って争っているね。僕はこんな奪い合う星には居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し金星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

また神は天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。星のかけらが星の中に溶けてゆくよ。僕はこんな恐ろしい星に居たくないや。」

神はこの天使を天に配置し冥王星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。暗くてみんな下を向いている。僕はこの星を照らしたい。」

神はこの天使を天に配置し月と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。

神はまた純真な天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。

「この星には生き物がいるね。とても多くの命が消えゆくよ。僕はその傍に居たいと思うよ。」

神はこの天使を空から突き落とした。天使は大気で燃えて溶けていった。生命のあるこの世界を彼は気に入った。

神は真空のなかで横たわり太陽の光を浴びた。

その温かさに満足した。

2019年11月12日火曜日

分数の割り算はなぜひっくり返して掛けるのか - 反数と逆数

関連記事

割り算 In this Site

反数

反数は、A に足して 0 になる数の事。
A + ? = 0
A + ? - (A) = 0 - (A)
? = 0 - (A) = -A = (A × -1)

Aの反数は(A × -1)。正数(5)ならその負数(-5)。負数(-10)なら正数(10)。


引き算

引き算とは、反数を足すという意味。

引き算 A - B は、歴史的には引くという行為が最初に着想されたとしても、いちいち反数を書くより簡単という点で、結局は(反数)の記述を簡単に記載する糖衣構文として理解できる。
A - B = A + (B × -1)

引き算で書けば、× -1 を省略できる。もちろん、引き算として書けば、その式の意図を伝えやすい。


分数

分数はひとつの数とも言えるし、割り算のままとも言える。
A/B = A ÷ B = A * 1/B

分数は、どうやっても数値の中から割り算を取り除けない。1/4 は 0.25 とも書けるけど、全ての分数が小数点で書けるわけではない。例えば 1/3 は 0.333... のように割り切れない数もある。だから分数のまま扱う方が網羅的と言える。

例えば 2 という数字は 3-1 でも 4*0.5 でも 6÷3 とでも書ける。どう書いても 2 という数字になるが、その中では 2 と書くのが一番簡単そうに見える。しかし、数とは、数値だけではなく、足し算、引き算、掛け算、割り算など式の形をしていても構わない事を分数は示している。


逆数

逆数は、掛けて 1 になる数。
A × ? = 1
A × ? × (1/A) = 1 × (1/A)
? = (1/A)

A は A/1 という形でも表記できる。
(A/1) × ? = 1
(A/1) × ? × (1/A) = 1 × (1/A)
? = (1/A)

A/B という分数にも逆数がある。
(A/B) × ? = 1
(A/B) × ? × (B/A) = 1 × (B/A)
? = (B/A) = B * 1/A

※ A/B = A * 1/B、その逆数は B/A = B * 1/A、それぞれが逆数になっている。

Aの逆数は、分数(1/A)や乗数(A-1)で表記できる。


割り算

割り算とは、逆数を掛けるという意味。

割り算 A ÷ B は、歴史的には割るという行為が最初に着想されたとしても、いちいち逆数を書くより簡単という点で、結局は(逆数)の記述を簡単に記載する糖衣構文として理解できる。
A ÷ B = A × (1 ÷ B) = A × (1/B)

割り算で書けば、1 ÷ を常に省略できる。もちろん、割り算として書けば、その式の意図を伝えやすい。

ただし、分数で割る場合は、このメリットが受けられない。
A ÷ (B/C) = A × (1 ÷ (B/C)) = A × (C/B)

だから、分数の割り算が登場すると急に不思議になってしまうわけである。


割り算の例題

9を3つに割って2倍する、これは6を求める計算。
9 ÷ 3 × 2 = 9 ÷ (3/2) = (9/3) × 2 = 9 × (2/3) = 6

色々な式の書き方がある。