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2014年2月26日水曜日

権力戦隊レバイアサン

概要


『権力戦隊レバイアサン』(けんりょくせんたいレバイアサン)は、LAW AND ORDER をリスペクトした戦隊ものである。本作品では三権分立が強く意識され、立法、行政、司法のアブストラクトをメタモルフォーゼしたキャラクターになっている。敵と戦う時にも司法の判断を仰がねばならず、司法のシンボルであるブルーマンが「ギルティ」と判決しなければ敵をやっつける事ができない。「ノットギルティ」になった場合は、敵をやっつけてはならず、時には謝罪しなければならない。

敵のブラックシャーク団は民主主義を打倒しようとする悪の組織であり、民主主義の守護神であるレバイアサンに戦いを挑む。これに対してレバイアサンは、レッドマン、イエローマン、ブルーマンの三人で迎え撃つ。レッドマン、イエローマンが敵の行動を阻止し、どのような悪事を行っているかをひとつひとつ訴える。それを聞いたブルーマンが最期に「主文!」と叫び「ギルティ」を言うことで敵を倒す。

敵との戦闘が開始されると金色の天秤の姿をしたロイヤーがどこからともなく登場しレバイアサンの戦いに加わる。ロイヤーはレバイアサンに対して「オブジェクション、ユアーオーナー」と唱え、レバイアサンの戦い方の不正を突く。ブルーマンはそれに対して「サステイン」か「オーバールード」で返答する。「サステイン」と返答された時は、レバイアサンは戦いを一時中断しなければならない。


登場人物

レバイアサン
レッド、イエロー、ブルーの三名からなる秘密戦隊。憲大君の命によりブラックシャーク団と戦う。
レッドマン / 立方 言たちかた げん
レバイアサンのリーダー。レッドマンの戦闘能力はイエローマンより低いがイエローマンはレッドマンの命令を聞かなければならない。彼は住民の被害をなるべく小さくなるように常に気を使いながら戦っている。戦っている最中に、カイサン、カイサンの声が聞こえてくると、戦いを中止して付近の住民に自分達の戦いについて説明しなければならない。レッドマンの強さは住民の支持率に従う。住民の支持率が0%になるとレッドマンのパワーは0になる。住民の支持が80%を超えるとスーパーレバイアサンに進化し、支持率100%でレバイアサン最強と呼ばれるスーパーレッドマンスパークが使えるようになる。
イエローマン / 行正 邦ゆくまさ ほう
レバイアサンの三人の中でもっとも戦闘能力が高いのがイエローマンである。しかし時にレッドマンやブルーマンの制止を振り切って暴走する。戦闘中に周辺の人々を傷付ける事もしばしば起こす。イエローマンの右手にはポリスソード、左手にはプロセキューションアローを装備する。またレッドマンからスーパーイエローマン変化要請を受けると、背中から翼が生え左手にはアーミーカノン、右手にはネービーミサイルを装備したスーパーイエローマンに進化する。
ブルーマン / 司 正つかさ ただし
レバイアサンの三人の中ではブルーマンは唯一スーパーモードを持っていない。しかしブルーマンの判決がなければレバイアサンは敵を倒せないので重要な存在である。戦闘が始まっても自ら戦いに参加する事はなく、攻撃してきた相手を払いのけたりする。ブルーマンは憲大君の忠実なしもべであり、決して憲大君を裏切らない。
憲 大君けん だいくん
レバイアサンの司令官である。レバイアサンが憲大君の命令に逆らったら厳しい罰が待っている。しかし憲大君そのものは戦闘力がなく、ブラックシャーク団に誘拐されたり、気絶させられたりすると、レバイアサンは大混乱を起こす。
ブラックシャーク団
ブラックシャーク団は打倒民主主義を掲げレバイアサンと敵対している。しかし彼らの理想がどこにあるかは明らかにされていない。物語は常にブラックシャーク団が犯罪を犯した所から始まる。
ロイヤー
レバイアサンとの戦いが始まると登場する。ロイヤーはほとんど無敵であり、レバイアサンの攻撃も跳ね返す。しかし自ら攻撃を仕掛ける事はなく、常にブラックシャーク団の盾となりレバイアサンと戦う。
報 広道むくい ひろみち
カメラ好きの正義感あふれる青年。レバイアサンの戦いを写真に収めるのを生きがいにしている。彼の撮った写真が近所の住民に誤解されレバイアサンが怒られる事もある。
レバイアサン・アメリコ
アメリコのレバイアサン。レッドアメリコ、イエローアメリコ、ブルーアメリコの三人が親善のために来日した時にブラックシャーク団の攻撃を受ける。レバイアサンとは戦い方が全く違う。「アメンドメント」が口癖。

エピソード


話数 タイトル あらすじ
第1話 レバイアサン登場ブラックシャーク団が日の本市に現れた。そこにレバイアサンが登場し彼らをギルティにしやっつける。
第2話 誰だお前は。ロイヤー登場! ブラックシャーク団との戦いにロイヤーが登場しレバイアサンの邪魔をする。苦戦するレバイアサン。いかにしてギルティを勝ち取るか!
第3話 ブルーマン、ノットギルティ! ブラックシャーク団との戦いでブルーマンが「ノットギルティ」を宣言する。上告をしようとするレバイアサン。しかし証拠が揃わない!
第4話 ニュークリミナル ブラックシャーク団の今回の罪は川にどんどん石を投げ入れる罪。しかし敵と戦おうにもこれを裁く法がない。むざむざと敵の行為を見ているしかないレバイアサン。レッドマンが新しい法を提出する。ロイヤーの執拗な反論にもめげることなく強制採決!新しい法が公布された。施行された法を根拠に敵をやっつけるレバイアサンであった。
第5話 それは無効です、憲大君! ブルーマンがギルティを宣告した時、ロイヤーが憲大君を呼び出した。憲大君の命令に背いていると訴えたのだ。ギルティは取り消されるのか、それとも有効なのか!
第6話 ブルーマンの恋 ブルーマンが恋をした。しかも相手はブラックシャーク団の女性だ。彼女を愛してメロメロのあまり全ての判決がノットギルティ。レバイアサンは敵が倒せない。このままブルーマンは駄目になってしまうのか。どうなるブルーマンの恋、どうするレバイアサン!?
第7話 レッドマン、不信任 ブラックシャーク団との戦いの最中に付近の住民が怪我をしてしまった。彼らはレッドマンを激しく難詰し不支持を表明する。それを受けてレッドマンは力を失う。どうやってみんなに信じてもらえるか、レッドマンの孤独な戦いが始まる。
第8話 ブラックシャーク団の一日 ブラックシャーク団の戦闘員の一日は規則正しい出勤から始まる。体を鍛え勉強をし定時に帰宅する。そんな彼がレバイアサンとの戦いで怪我をしてしまう。労災もないブラックシャーク団では暮らしていけないと彼は退団を決意しレバイアサンに相談をする。
第9話 越前マンの亡霊 寝ているレッドマンの枕元に武士の姿をした戦士が現れた。彼がお願いするのは今から200年も前の事件。この時の判決が正しいかどうかが気になって未だに成仏できない越前マン。彼を弔うためにレバイアサンは科学捜査班と共にこの事件の捜査を開始する。。。
第10話 レバイアサン・アメリコ参上 お互いの親善と研鑽を目的にアメリコのレバイアサンが来日した。彼らの仕事のやり方を見て、レバイアサンは取引や囮が使える彼らとの違いに驚く。
第11話 イエローマンの反乱(前編) ブラックシャーク団との戦いが進まない現状にイラついたイエローマンはレバイアサンから抜け、ひとりブラックシャーク団のアジトに忍び込む。ひとりでブラックシャーク団をやっつけようと考えたのだっだ。
第12話 イエローマンの反乱(後編) イエローマンの暴走を食い止めようとレッドマンとブルーマンが追い駆けてきた。意見の違いを超えイエローマンを説得できるか。
第13話 憲大君 消失 ブラックシャーク団がイエローマンが居ない弱体化したレバイアサンの本部に奇襲をかけた。憲大君が誘拐され偽憲大君がレバイアサンの司令官になってしまう。レバイアサンは命令に疑問を感じながらもその命令に従ってしまう。
第14話 反撃の狼煙 レバイアサンは近隣の住民の敵になってしまったのか?その様子を静観していたイエローマンだが自分の中の疑問に決着を出す。イエローマンは自らスーパーイエローマンに変身しひとり反逆を開始する。
第15話 大団円 イエローマンに反乱に目が覚めたレッドマンとブルーマンはブラックシャーク団と戦う。そして遂に行方不明だった本物の憲大君を見つけ出す。そして偽憲大君との最期の戦いに挑む。


リスペクトオブ

LAW & ORDER
レベルE

2014年2月12日水曜日

神無月

神無月と呼ばれる十月に諏訪大社を除く全て神が出雲に向かわれた。

そこで一月を楽しく過ごした。

十月も終わりに近付くと神々は自分の居場所へと帰り始める。

その仕度する様子を見て

さてそろそろわしも帰るかと腰を上げた神が居た。

その時に、自分の名を呼ぶ声が聞こえてきた。

当たりを見回しても誰もいないが、あちこちから自分を呼ぶ声がする。

やや勘違いされては困ります、

今はまだ十月でございます、

まだまだ帰る時ではございません。

ここにあるお供えものを食べゆっくりとおくつろぎください。

それを聞いてああそうかとまた座り直した。

周りには沢山の食べ物と酒がある。それを食べ飲み寝た。

暫くしてそろそろ帰ろうかと腰を上げるとまた声がする。

もしもし、まだ十月でございます、

あなた様の帰る時ではございません。

ここにあるお供えものを食べてゆっくりお過ごしください。

ああそうか、

とまた座り食べ飲み寝た。

こうしてその神はずうっと自分の場所へは帰らなかった。

これを神居付きと言う。

2014年2月2日日曜日

クジラを食べる人、食べない人

@see クジラやらマグロやらうなぎの話し

イルカであろうが、クジラであろうが、牛、羊であろうが、食べる事に関しては、人間は地球上の生物の頂点に君臨している。だから、我々は食べる事はあっても生きている間に食べられる事を認めない(死後は別だが)。

その前提に立てば、どれを食べるか、食べないかは人間の選択に自由があり、歴史や文化、風習に過ぎない。クジラ、イルカ漁に反対する人は、自覚している理由はどうであれ、自分の中に湧き上がった感情に素直であろう。もちろんクジラの美味しさを知っている人も、自分の中にある感情に素直であろう。

とかく生きる事に苦労していた時代には、クジラは御馳走であった。その証拠にクジラ、イルカ漁に反対している人は、どれもみな飽食で、かつ自分で他の生物を殺して食す経験が希薄であろうと思われる。

そう推測するが、どうも人間の多様性は大きく進化上の欠陥を抱えているらしく、クジラには反対だがシカ猟は問題ない、とか言う人まで現れるからややこしい。

遊戯としての狩猟は既に狩られる側に勝ち目などなく、とても狩る側と狩られる側の立場にフェアはない。人間の道具が優れ過ぎている。そのような道具を使っておいて、知恵比べと言える人には、恐らく脳に致命的欠陥がある。圧倒的な道具を手にして己の命も危険に晒すことなく相手の命を奪う。それを楽しいと言う人は一度は狩られる側に立つべきであろう。

知恵比べを言いたいなら、対等な条件、フェアな道具を使うべきだろう。ライフル、弓矢はオーバースペックだ。せいぜい槍である。

クジラ漁を見て悲しくなる人たちはどういう感情であろうかとつらつら思う。恐らくあれはクジラの問題ではない。彼らは海を泳ぐクジラに人間の姿を見ている。数世紀前に多くの種族が人間に狩られて滅亡した。そういう歴史がありながら今ではクジラに人間の姿を投影する。そうしなければならぬほど、我々は自由気ままに狩り過ぎたのではないか。

もし人間が食う側から食われる側になった時。人間は如何に抗弁するのであろうか。そういう問題がクジラにある。あそこにいるのはクジラではなく、追われる立場に姿を変えた人間そのものだ。それに抗弁する言葉を人間は持っていない。なぜ我々は食べる事はできても食べられてはならないのか。その漠然とした疑問が彼らをクジラ漁への反対と赴かせるのではないか。

これは別に新しい考えではない。直近ではハンターハンターのアント編に取り上げられた題材だ。

我々はこれに対する答えを持っていない。どのような哲学も人間を食べる側に置く。食べられる側においた哲学などありはしない。もしどこからか宇宙人が来て人間を狩り始めたとしたら。そこでわれわれはそれでも人間は素晴らしいと、主張すべき哲学がない(若干はある。ルソーのパンセなどに)。

@see Man is but a reed - Blaise Pascal

クジラ漁の問題とは、食べる側と食べられる側の論争だと思う。だから平行線だと思う。川のこちら側とむこう側でどちらが右に立っているかをどれだけ論じてみた所で答えなど出るわけなどない。だが自分達が何を論じているのかを把握しておく事は大切と思う。