ある日、神は純粋な天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。酸素をたくさん吐き出して空を変えている。僕はこんな変わり続ける星には居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し水星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。空が光ったり水が風に舞っているよ。僕はこんなに動きの多い星には居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し海王星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。たくさんの命が相手を狙っているよ。僕はこんな騒がしい星には居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し木星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。雪と氷がどんどん溶けて消えてゆくよ。僕はこんなに暑い星に居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し天王星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。いつも何かが爆発して鳴り響いているね。僕はこんなにうるさい星には居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し土星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。殺しあうのが楽しいみたいだよ。僕はこんな悲しみの星には居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し火星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。みんなキラキラと光るものを巡って争っているね。僕はこんな奪い合う星には居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し金星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
また神は天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。星のかけらが星の中に溶けてゆくよ。僕はこんな恐ろしい星に居たくないや。」
神はこの天使を天に配置し冥王星と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。暗くてみんな下を向いている。僕はこの星を照らしたい。」
神はこの天使を天に配置し月と名付けた。生命のないその世界を彼は気に入った。
神はまた純真な天使を生み出した。その子に世界を見せたところ、次のように話した。
「この星には生き物がいるね。とても多くの命が消えゆくよ。僕はその傍に居たいと思うよ。」
神はこの天使を空から突き落とした。天使は大気で燃えて溶けていった。生命のあるこの世界を彼は気に入った。
神は真空のなかで横たわり太陽の光を浴びた。
その温かさに満足した。
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