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2012年11月13日火曜日

足し算よりかけ算を先にする理由

なぜ足し算の前に掛け算を行う必要があるのか。答えは足し算を先にやると計算結果が変わるから。

3 × 2 + 1 の場合

  • (3 × 2) + 1 = 7
  • 3 × (2 + 1) = 9

どちらが正しい式かと問われれば上記の式はどちらも正しい。では括弧を省略した時はどうすべきか。ここで忘れてはならないのは数学者という輩は少しでも楽したがる動物と言う事である。彼らは膨大な量の計算をするので省略できるなら少しでも簡単にしたいのである。難しいと頭がこんがらがるし。

という訳で 3 × 2 + 1 をどうすれば良いか。

先頭から計算する?

先ずは頭から順に計算するという方法がある。しかしこれは却下。数学者は楽したがるのである。この方式では式の途中に演算を加えたり消したりする度に頭から計算式を書き直さなければならない。こんなのインクの無駄、時間の無駄、人生の無駄。

足算を先に計算する?

次に省略している時は足し算を先に計算すると決める。するとどういうことが起きるか。もちろんメンドクサイのである。例えば。

y = 3 × x + 5 という方程式がある。足し算が優先なら実はこれ展開しきれてないって事になる。 y = 3 × (x + 5) であるからこれを展開すると y = 3 × x + 15 になる。所でこう書くとまた展開しないといけない。つまり展開し終わった時には必ずカッコで括って書かないといけない。

y = (3 × x) + 15

えー展開する度にカッコ書くなんてナンセンス。カッコ書き忘れただけで結果が変わるし危険だよ。というわけで掛け算を先に計算すると決めておけばカッコを書かなくて済む、エコだ。さらには × 書かなくても式として分かるよね、さらにエコだ。

y = 3x + 5

割り算の順序

所で掛け算と割り算の順序はどうか。これは書いてある順序である。ここはメンドクサクないの?という話。

2 × 3 ÷ 5

これ多分だけど、割り算は分数に書けるからじゃないかな、面倒臭くないのは・・・

掛け順の順序問題

掛け算には単位を揃えるために行う側面がある。足し算は単位を同じにしないと出来ない側面がある。しかしそんなの問題次第ではないか。タコが一匹います。ここにプリウスが二台あります。タコの足とタイヤの数は足して幾つでしょうか。 8 + (4 * 2) = 16。単位? 知らない。

本当は算数の掛け順こだわり問題について書こうと思っていた。しかしあれは教える側の都合であって、教わる側には何の関係もない。もう少し言えば楽してお金を稼ぐ方法に過ぎない。

子供達が掛け算を理解しているかを知る為に単位とか掛け順を含む問題を作り出した。先生が子供達の掛け算の理解度を把握しその後に生かす為だ。それが何時の間にか掛け順を守る事に目的が変わった。理解度を計る方法は他にもあるし、問題の工夫にも多々ある。だがそれらは拒絶した。

これは渡れない川、越えられない壁である。算数ではなく教育の技術論なのだ。昔から目的が手続きによって取って変わられる事は良くある。目的の達成のために手段が発明され、目的と手段が同一視される。目的が忘却されても手段は実行される。算数と言う目的が形骸化しても教育と言う手段は失われない。

one of them の手段が他を駆逐し万能になる。この方法で目的に達成するならば、これに全力を払えばよい、他の手段は不要、ただ邁進する。恐らく原子力行政もこのような動きがあった。目的なき技術論ではないか。

目的を達成する為に手段を合目的化する、それで本当に目的を達成できるかの検証は必要ない。達成できないは未だ中途半端だからである。共産圏でも似たような笑い話がなかったか。これは彼らのエネルギーが尽きるまで、破綻を迎えるまで続くのだ。

越えられない壁は補給を絶ち陥落させる、それ以外の方法はない。歴史上の公理である。

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