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2019年8月12日月曜日

割り算を考える

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割り算とは

5÷2
二つに分けると考えるから解らなくなる。分けて二つにすると考えれば少しは見通しがいい。

分ける事(操作)が重要なのではない。結果として二つになればいいのである。もちろん、割り算には、明記されていない暗黙の約束事がある。分けられた二つは同じ大きさでなければならない。

ケーキの割り算

ケーキをイメージすれば半分に分ける(÷2)は簡単だ。


でも(1/2)で割りなさいはどうイメージすればいいのだろう。それはケーキをどうすることになるだろうか。

ケーキをふたつに割った場合、個数は2つに増えた。これは当たり前に思える。だけど、ケーキの体積や重さは、半分(1/2)に減っている。これも当然と思える。
  1. 個数⇒2つ
  2. 重さ、体積、長さ⇒半分(1/2)

1÷2=1/2の意味

1つのケーキを2つにした時の答えは 1÷2=1/2 になる。この 1/2=0.5 は、何を意味しているのだろうか。真っ先に思うのは半分になったという事である。だから、これは個数ではない。個数を数えればちゃんと2つあるからだ。

ケーキの重さや体積は半分になっている。だからこれは重さの事だろうか?

でも10個のケーキを2人で分けたら 10÷2=5 でひとり辺り5個ずつになる。半分にしたら 5 個になった。これはケーキの個数のように思える。どうして 1/2 で割った時は個数にならないんだろう?

ケーキを数える時、1つ、2つと数えるのは正しい。半分に分けたケーキに、もうひとつケーキを持ってこよう。すると数えたら3つある。だからケーキは3つあると言ってもいい。

このどれを貰っても嬉しい?大きさが違うから、どれでもいい訳じゃない。

ケーキをもっと沢山に細かくちぎって100個とか200個にしても、それを1個と呼んでもいいだろうか?大きさの違うケーキをぜんぶ一個と数えてもいいもんだろうか。

だけど、お店にいけば、形も大きさも色も違うケーキが並んでいる。切られて売られているケーキもある。どのケーキも一個は一個だ。半分(1/2)のケーキと1つのケーキを、どちらでも1個と数えられる。でも、どちらも一個だから平等だねと言われて小さい方を貰ったら嫌な気がするだろう?半分のケーキと1個のケーキは違う。何が?

大きさ、重さ?長さ?

1つのケーキと呼ぶには、何か約束事があるんじゃないか。明記されていないけど、何か暗黙の約束事が…

ひとつとは何?

ケーキには沢山の種類がある。そのどれもひとつのケーキだ。大きなケーキも小さなケーキもひとつのケーキだ。カステラみたいに切られて売られているものもある。

ひとつのちゃんとした形って何だろう?

1つのケーキを半分にしたものも1つのケーキと呼ぶことはできる。ふたりで分けた半分づつのケーキはちゃんと1つずつ、ふたりにだから2つある。

半分にしたら大きさは半分になった。重さも半分、面積も半分、個数は二つ。だからこの半分のケーキが1になったという事。

だったら、割り算とは何が1かを求める計算じゃないかな?

分数の割り算とは

分数の割り算は、1/2に分けるとはどういう意味と考えるんじゃなくて、分けて 1/2 になればいいと考える。結果として、それが(1/2)になればいい。5÷2なら5が2になればいい。5÷(1/2)なら5が(1/2)になればいい。

そうした時の答えが割り算の求める答えという事になる。

掛け算と割り算

掛け算は繰り返しとなる足し算を簡単に書くための工夫だし、割り算は、掛け算のある部分を求める式の変形。そのように式は理解できる。びっくりする事に、面積を求める掛け算も、よく見れば足し算の繰り返しになる。
足し算を簡単に書く
5 + 5 + 5 + 5 = 5 * 4 = 20
5 * ? = 20 
これが割り算の基本形

5*2 の掛け算は 1 ではなく 2 を 1 とした時の 5 の値と考えてもいい。5*(1/2) とは(1/2)を 1 とした時の 5 の値と考えてもいい。つまり、掛け算と割り算は、通常は1という基準の数を別の数に変えた時に、元の値は幾つに変換されるかという計算と考えていい。

掛け算も割り算も基準の数を変えた時の値を求める計算。ただ、求めた数がどちらの基準に合わせるかが違う。
5 × 2 とは基準の値が2としたら、1が基準の世界で5はどんな数になるか?
5 ÷ 2 とは基準の値が2だとしたら、2が基準の世界で5はどんな数になるか?

全部同じ大きさだけど、数え方が違ってくる。

演算基準の値求められた数
足し算
引き算
掛け算掛ける数基準1の世界での大きさ
割り算割る数基準の世界での大きさ

1とは何か?基準となる数とは?

数には元となる数がある。それを組み合わせる事で他の数を求める事ができる。最初は1だけを定義すればいい。その値に足してゆけば新しい数になる。すると1+1=2、1+1+1=2+1=3...とどこまでも数が増えてゆく。

この1は唯一の基準か。またはこの数しか基準となってはいけないか?

割り算は基準となる数を求める事だ。基準となる数とは1である。

5÷(1/2)は、1/2を基準とする世界でが5はどのような数に変わるかを求める事である。基準となる数が変わっても数の大きさは変わらない。所が面白い事に、これには別の解釈も可能で、5 が (1/2) となる世界では、基準となる値は何か?でも通用する。

5÷(1/2)=10 (1/2)が基準の世界では、5は10になる。
5÷(1/2)=10 5が(1/2)となるような世界では、基準となる数は10である。

結局、割り算を考えるとは、1とは何かを考える事になった。

割り算の使い道

何を求めたくて割り算を使うのだろうか。

割り算は掛け算よりもずっと使い道が多い。比例も割り算だし、等分するのも、包含を求めるのも割り算だ。掛け算が何かを何倍かするとだけ覚えておけばよいのと比べると、割り算には沢山の使い道がある。用途の多さは、万能性の強さでもある。

ケーキを等分することも、塩水の濃度を求めることも、比率を求めるのも、パーセントを求めるのも、割り算。

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