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2011年4月10日日曜日

活字に飢えた所へ送りたい10の本

誰もその心に刻まれた思いを忘れることはど出来やしない。
昨日までの景色は、今日の景色ではない。
昨日読んだ本は、全く違う本として姿を現す。
昨日と同じ空のはずなのに、今日はもう違う空としか映らない。

そうやって、頁を開くとき、そこに声が聞こえてこないだろうか。
それは幻想だろうか、僕は違うと思う。

シャーロックホームズ最後の挨拶 - Sir Arthur Conan Doyle
19世紀末、よき人類の一つの叡智。
宇宙人と出会った時に真っ先に紹介したい人物だと思う。
僕は最後の挨拶の最後にある
東風が吹くね、ワトソン君
There's an east wind coming, Watson.
という台詞が本当に好きだ。

罪と罰 - ドストエフスキー
ロシアが誇るドストエフスキーの傑作推理小説。
これが最高傑作の一つということは知っているがまだ読んだことはない。
それでも、これが活字に飢えた精神にどれだけの安らぎを与えるか、ということを想像してみる。

火の鳥 - 手塚治虫
傷ついた心を理解することは出来ないと思う。
だが、供に歩むことは出来る。
ここにある物語には数多の歩みがあり今を生きる未来がある。

ヒカルの碁 - ほったゆみ, 小畑健
囲碁は人間の可能性のゲームだ。
それを通して、過去から未来を繋ぐ今の物語が散りばめられている。
この物語は、未来に生まる幾つもの物語の原点でさえある。

風の谷のナウシカ - 宮崎駿
汚れた大地に暮らす未来の人々。
ここには、遠い先を見つめる人々が地を這う物語がある。
ここには、作者が空を見上げて辿り着いた一つの結晶がある。
それは腐海の奥底で人知れずキラキラと光り砕ける結晶に同じだ。

雨ニモ負ケズ - 宮澤賢治
東北の詩人。
決して人が言うほどに善良な人間ではないが故に
彼の心に惑う暗闇はこれほどまでの輝きを放つのではないか。

アポロ13号 奇跡の生還 - Henry S.F.,Jr. Cooper, 立花隆
既にこの本は絶版のようである。
何故だろう、と不思議に思う。
困難の中をNASAのスタッフがどうやって切り抜けたかは、国難の中でも語り継がれていい。

こだまでしょうか - 金子みすず
テレビのCMで多くの人の心に膾炙された詩。
それと供にあれを朗読した人の力を忘れちゃいけない。

銀河英雄伝説 - 田中芳樹
空を見上げ、その先の宇宙(そら)に想いを馳せ、天駆ける人を見た時に、そこに物語が生まれる。
その一つの結実だと思う。
あなたの想い人は、空の人となったか、それは宇宙を駆けてやいないか。

坂之上の雲 - 司馬 遼太郎
歴史に題材を取った傑作小説。
そして、僕たちが昔の人を知っているのは、彼が語ってくれたから。
語ることの意味を疑っちゃいけないよ。


一番大切なものは、それはあなたが書く手紙。
それが一番読みたいに決まってます。

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