円周率が 3.05 以上であることを示す。
円の方程式は x² + y² = r² である。あれ、どこかで見た形である。
円の方程式を使って解いてみる。円周上の任意の点を幾つか求め、二点間の長さを合計する。その合計値が 3.05 をπとして求めた円周の長さ(2πr)よりも長くなるまで点の数を増やせばよい。手で計算するのは大変だがコンピュータなら Loop をぶんまわすだけで済む。
二点 (x1,y1)(x2,y2) の長さは次のように求める。
三平方の定理 | √(x2-x1)² + (y2-y1)² | |
余弦定理 | √b² + c² − 2bc * cos(angle) |
任意の点の数:
円周の長さによる確認。
この方法は面積でも拡張できる。
三点 (x1,y1)(x2,y2)(CX,CY) の面積は次のように求める。
二辺の角度 | A = (180-angle)/2 | |
二点間の長さ | B = √2 * R² − 2 * R² * cos(angle) | |
三角形の高さ | C = B/2 * Math.tan (A); | |
三角形の面積 | D = (C*B/2)/2 | |
合計 | D*2*角数 |
任意の点の数:
ウォリスの公式(直積 ∏{1⇒∞}( 2n² / (2n-1) * (2n+1) ) = π/2)からも求められる?
この式が 3.05/2 より大きくなるまで n を加算する。
function wallis_product (n) { return Math.pow(2*n,2) / ((2*n-1) * (2*n+1)); } function wallis_procedure (m) { var p = 1; for(var n=1;n<m; ++n) { p *= wallis_product (n); } return p; } var CRLF = "<br/>";
円周率を3と教えることの弊害は、円周率を3.14と教える事の弊害と変わりはしない。精度を求めるならば小数点二桁でもぜんぜん悪い。なんせ無限小数なのだから。それでも小学生に3ではなく3.14と教える事には意味がある。
円周率を使った計算を通して、小数点の掛け算を何度も解くからだ。それが子供たちの脳を鍛える。運動部の連中がグランドの周りを延々と走るのと全く同じである。
3.14には計算によって脳を鍛える効果がある。それは子供たちにとっては欠かせない練習である。だからこれは教育の問題ではない。鍛錬法、ドリルの問題に過ぎない。
ゆとりであろうが詰込みであろうが、知識偏重であろうが思考力偏重であろうが、それらの教育が生み出す人材について何か明確な論理を我々が持っているわけではない。
その教育がどんな人材を生み出すかは不明であり、教育は常に手探りである。信念なぞ己れの不安を打ち消すためにあるようなものである。
ましてや、中央値から外れた人材がどのような人物を生み出すのか。誰にも分からないのである。極めて凶悪な犯罪者を生み出すのか、それとも世界を変えてしまうような政治家を生み出すのか、ただぐうたらものを生み出すのか。
ただ均一で平均的な人材を多数輩出する、ネジのような人材を作るには「ゆとり教育」は不適切であった。それだけの話である。この星は惑星プロメシュームかというのが「ゆとり教育」の結論であろう。
いずれにしろ、この問題はピタゴラスの定理(a² + b² = c²)を基礎として解ける事には感嘆してもいいのではないだろうか。